栄養士のお仕事大百科

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ブランクがあっても復帰できるか

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栄養士は国家資格が必要なため、一度仕事を辞めてブランクがあったとしても、再度栄養士として復帰しやすいと言われています。しかし、ブランク後の復帰でどれぐらいスムーズに感覚を取り戻せるのか?実際に以前と同様に活躍できるのだろうか…と心配な方は多いはず。

このページでは、栄養士に復帰・再就職を考えている人のために、必要な学び直しの知識や再就職活動のコツ、実際に栄養士に復帰できた方々の声を紹介します。自信を持って栄養士の再スタートを切る一助となれば幸いです。

復帰にあたりやっておきたい自己研鑽

いくら資格職とはいえ、ブランクを埋める努力は必要です。元の職場に復帰できるとしても、即戦力としてできるだけ早く感覚を取り戻せるようにしたいもの。新しい職場で心機一転再就職の場合はなおさらです。転職活動期間を使って、基礎のおさらいや狙っている業界の知識のインプットなどしっかりと準備しておきましょう。

いくつかポイントをピックアップしてみました。全部一気にやろうと気負わずに、気になったものから一日10分でもいいのでインプットしてみる、本やスマホを開いてみるところからスタートしてみてください。

栄養学や衛生・安全管理など基礎を復習

食品が持つ特性や効率的に栄養を吸収するための調理法、身体の構造や機能など、学生の頃学んだ基礎知識を自分なりに言語化できるところまで復習してみると、意外と忘れていることも多いもの。また、新しい疾患やアレルギーなど栄養基準は改定されることもあるので、新しい情報を確認するようにしましょう。

例えば食品の安全を確保するための衛生管理手法HACCPも、一部対象外を除き、2021年6月からすべての食品等事業所で取り組むことになっています。

栄養士関連のトレンドをチェック

HACCPもそうですが、健康志向の高まりや高齢化の進展により、栄養業界もその時々に合う法改定が行われています。

日本人の食事摂取基準

厚生労働省が公開しているガイドライン。複数年に1度改訂され、2024年3月の検討会で2025年版の改定案が取りまとめられました。改訂・追加された項目をピックアップしてみます。

  • 栄養素の目標量や推奨量の見直し。特に生活習慣病予防や高齢者の健康維持を重視
  • 骨粗鬆症予防のための基準が追加
  • ビタミンやミネラルの摂取基準も改定(ビタミンB1やビタミンCの基準値)
  • 肥満や痩せに関する問題も生活習慣病と関連していることを明確化

食品表示法

消費者庁により定期的に改定が行われています。直近の2022年~2023年においては、アレルギー表示の強化や遺伝子組み換え表示の見直し、機能性表示食品の基準の見直し、食品添加物の使用目的や安全性に関する情報が強化、カロリー表示の改善などが報告されています。

ヘルスケアなどその他の改訂

高齢化社会に伴い、特に医療系の制度見直しが検討されているようです。具体例で言うと、病床数100以上の病院での栄養士配置基準見直しや特定機能病院における機能や承認要件の再検討などです。医療や福祉など、特別な配慮が必要となる方に栄養指導ができる管理栄養士試験受験の緩和(※)もその一つかもしれません。

(※)2025年の第40回の試験から、管理栄養士養成施設を卒業した人は、栄養士の資格をとらなくても受験できる予定

制度・法改定以外のトレンド

食育や地域コミュニティでの食育プログラムの導入が進み、栄養士の役割が重要視されています。環境問題への関心が高まる中、サスティナブルな食材選びや食生活の提案ができるようにアンテナも張っておきたいところ。また、フードテックと栄養管理の融合も進んでいて、栄養管理システムの開発などにも栄養士の力を求められるケースも。

これらの改定や栄養業界の変化により、栄養士は業界全体での役割が拡大しています。ブランクがある人でも、知識のアップデートを少しの時間でもコツコツできる人であれば、今後より専門的な知識とスキルが求められるようになっても、長く必要とされる人材となれるでしょう。

資格勉強やオンラインコースなどを通して知識量を増やす

資格を取る取らないに関わらず、資格の勉強を通して知識量を増やすことができます。管理栄養士の資格がイメージされやすいですが、様々な機関で新しい認定資格が提供されているので、興味のある分野で資格があるかどうかチェックしてみるのもよいでしょう。

栄養士を多く輩出している企業であればあるほど、eラーニングや資格取得サポートなど、入社してからも働きながら自己研鑽できる体制が整っている企業もあるので、再就職先を探すときは、どんな研修・教育制度があるのかも確認しておきましょう。

復職に向けて意識しておくとよい心構え

栄養士の仕事は様々な職種や利用者と関わりのある「人」あってこその職業です。「一緒に働きたい人」として認知されるよう意識してもらいたい心構えをまとめました。

元いた職場に復帰できる場合

古巣とは言っても会社の体制は変わっているかもしれませんし、いつまでも同じ顔ぶれではないこと、同じポジションに戻れるとは限らないことを心得ておきましょう。

復帰後も子育てなど休職前とライフスタイルが変わる場合は、周囲の理解度も大きく影響します。復職前に会社としっかり話し合っておくことをおすすめします。

新しい職場に再就職する場合

ブランクがあるとはいえ、即戦力となることを期待されています。育児や介護などのブランクもただのブランクと考えるとそれまでですが、家族に対しても栄養士の知識・スキルを使って適切な献立や形状を考えながら過ごしたのではないでしょうか。

「再就職する(もしくはしたい)企業で、どんな経験値や強みで貢献できるか」という気持ちと姿勢を常に忘れずにいれば、合う職場は必ず見つかります。もちろんそれを再就職活動の時にアピールするのも忘れずに。

復職後に活躍している先輩栄養士の声

サイト監修企業・グリーンハウスの協力を得て、ブランク後、栄養士として復帰して活躍している先輩達にもお話を伺いました。その一部を紹介します。

異業種へ転職後、栄養士として再スタート

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病院の厨房業務が多い職場で研鑽した後、栄養士としての経験を他の分野でも活かしたいと、自分の可能性を知る意味でも食品会社へ転職しました。今思うと、1つの現場の経験で栄養士の知識や経験が活かせると思っていたのが甘かったです。

もちろん、未経験者扱いで派遣社員からスタート。栄養士の頃と比べて、日々の変化は少なく「思っていたのとは違う…」と悩み、やっぱりもう一度栄養士にチャレンジしようと決めグリーンハウスに入社。皆さん、快く迎え入れてくれたのは本当に助かりました

グリーンハウスは提携配属先企業もキャリアの選択肢も多く、僕も有料老人ホームから始まり、様々な業種での栄養士を経験させてもらいました。会社の資格取得サポートを利用しながら、管理栄養士の資格を途中で取ったのでキャリアの幅はさらに広がり、今は推進部長として部の運営に携わらせてもらっています。

ママさん栄養士として再スタート

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前職では3年ほど病院勤務に携わっていました。出産により休職したのですが、その少し前から健康な人への食事提供や病気の予防の方面に興味がでてきていたので、元の会社には戻らず、栄養士としてキャリアアップするための再就職という道を選びました。

利用者と直接触れ合える職場がよいな…と思っていたので、社員食堂や学食で仕事ができるグリーンハウスに入社。病院とはまったく違うスキルも求められ、最初は苦労しましたが、使用食材や味付けが偏らないようにたくさんのメニューを考えたり、毎日食堂を利用してくれるお客様に喜んでもらえるようにと工夫したり、そんな時間を楽しみながら仕事にあたっています

子どもがまだ小さいのでもちろん「大変!」と感じることもありますが、グリーンハウスは子育てママ(パパにも!)にもとても理解があり、時間や休みなど配慮してくれて助かっています。食堂で働くチームメンバーも、子どもの体調不良でお休み…となってしまった時も、嫌な顔ひとつせずフォローしてくれるので、本当に感謝しかありません。

編集チームまとめ

ブランクがあっても、知識のアップデートを積極的にしていけば、栄養士として以前のように、場合によっては、以前以上に活躍できる場所が見つかることは分かりました

大事なのは「その再スタートをどこで始めるか」なのかもしれません。ブランクもあるので、研修制度が整っている会社の方が安心して始められますし、ブランクから栄養士として再スタートを切った先輩も言っているように、複数の場所で実務経験が積める環境の方が、どこに行っても通用する栄養士になれることは間違いありません。

当サイトの監修企業もそんな企業の一社でもあります。ブランクがある栄養士も積極採用しているようなので、最後に簡単に紹介させてもらいます。参考になれば幸いです。

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厳選した旬の食材、天然調味料にこだわり「食と健康の総合ホスピタリティ企業」として、日本のみならず、世界13エリアで多角的に事業を展開。

オリジナルメニューを4,000以上保有し、日本2,694ヶ所の契約施設でのノウハウを落とし込んだ手厚い研修制度が特徴です。

入社後半年程度の手厚い研修を経て、キャリア希望・適性・研修状況を踏まえ、個々に合った職場に配属。キャリアに合わせて、様々な配属先で経験が積めるのもポイントです。

資格取得支援も活発。食と健康の業界で成長していきたいと挑戦する姿勢のある人なら、活躍するための環境は整っています。

(※)数値は2024年6月時点の情報です

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