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栄養士になろうと思っている方が、まず考えるであろう病院の栄養士。入社9年目というベテラン栄養士の小野﨑さんに仕事の魅力ややりがい、大変なところを聞いてみました。
―栄養士の資格を取ろうと思ったきっかけは何ですか
私が高校2年生のときに祖父が末期がんになりまして、在宅治療をしていたのですが、そのときに一番家族で困っていたのが食事のことでした。
私は近くに住んでいなかったので、祖父の家には、たまに顔を出す程度でした。小学生の頃から、母の手伝いでお料理をしていたので、味噌汁を作って食べてもらったときに、祖父が「美味しい」と言って食べてくれたことがとても心に残っていました。
―そのような経験があったのですね
祖父はその1ヶ月後に亡くなってしまったのですが、私の中で、祖父に対して食事の面でサポートできたことが、味噌汁を作ってあげたことだけだったのが心残りでした。
ちょうどその頃、進路を決めないといけない時期だったこともあり、病気の方でも健常者の方でも、人は最期まで食事に関わっているのだなと感じ、その時から栄養士を目指そうと思いました。
―数ある企業のなかからグリーンハウスに決めた理由は何ですか
グリーンハウスの社是「人に喜ばれてこそ会社は発展する」という言葉を、インターネットで見つけて、この会社いいかもと思いました。そうしたら「さぼてんの会社なんだ!」(※とんかつ専門店の「新宿さぼてん」のこと)と気づいて。もともと、さぼてんが好きだったので、迷いなくエントリーしました(笑)。
そこからは、説明会や面接、先輩質問会など、順調に選考も進み、無事に内定をいただくことができました。他の企業さんも受けていたのですが、グリーンハウスに決めて、その後、就職活動はしませんでした。
―同じ病院でも、直営の病院は受けなかったのですか
もちろん直営の病院も受けましたが、選考を受けていくうちに、同じ病院で働くことになるなら、特養・老健・有料老人ホームなど、様々な業態のある会社で経験値を積めた方が良いと思って決めました。
―この病院のお仕事で特徴的なところはありますか
この病院は食事提供の際に、ニュークックチル(※)という方法をとっていて、前もって準備をしているんです。例えば今日のお昼は3日前ぐらいに調理自体が済んでいるんです。
※ニュークックチルとは、事前に調理し、それを急速冷却、保存し、配膳にあわせて再加熱して提供する方法。
―3日前に作っているとは、そんな方法があったんですね
そうなんです。この方式であれば、調理後に急速冷却するため二次汚染も防ぐことができるし、朝食も前日のうちに準備できるので、早番の方も少ない人数で対応することができます。
配膳時間に合わせた再加熱で、適温提供もできて、患者様にも喜ばれていますね。ただ大変なのは、実際お食事をされる患者様の人数は、当日にならないと分からないので、調理計画よりも人数が増えてしまうと、追加調理の対応が発生することもあるのです。
―そうなんですね
―小野﨑さん1日の流れを教えてください
【7時出勤の場合】
これらの業務を行いながら、発注や献立の調整を行っています。私の仕事は現場への司令塔のような役目なので、1歩先のことを考えて、朝はお昼のこと、お昼は夜のことを考えながら仕事をしています。
この日のような早番の日は、合計で7食分、当日の朝から翌々日の朝までを対応しなくてはならなくて、入退院のことも考えながら計画を立てる難しさがあります。
―実際にこのような仕事をするうえで関わっている方はどのような人ですか
まずは施設の栄養士さんです。あとは仕込み、調理担当の方。他には食器などの洗浄の方です。
―医師や看護師さんとはかかわりはありますか
あります。内線電話で先生からどの栄養剤にしたらいいかとか、看護師さんが患者さんから苦手で食べられないと言われたんですけど、どう対応したらいいですかなど、問い合わせがたくさんきます!
―対応力が問われますね
そうですね、しっかりとした知識がないと対応できないので、難しいと思います。
―職場自体の雰囲気はどうですか
良いですよ!施設の栄養士の方が、一緒に頑張って行きましょうという方なので、パートナーとして仕事ができることが嬉しいです。
―では病院で働いていてやりがいを感じるときはどんなときですか
病院の栄養士として、医療の仕事に携われることがやりがいです。1つ1つの仕事が、患者様へ美味しい食事の提供につながっているという思いで仕事をしているので、すべての業務がやりがいです!
―素晴らしい考えだと思います
だから私、食材にも厳しいんです。食材の品質によっては、お取引先に連絡をして、返品・交換をしてもらうこともあります。
―それだけプロ意識を持って仕事をしているということですよね
そうですね。食材によって味や品質にも影響が出てくるので、ここは絶対に妥協はしません。
―逆にこの仕事の大変だなと思うところは
人が多くなればなるほど、コミュニケーションをとることの大変さを感じています。入社してからこれまで、いろいろな人と関わってきましたが、仕事に対する意識が十人十色なので、食事を提供するという最終的な目標に、みんなの気持ちを1つにしなくてはならないというところに難しさを感じています。
―病院の栄養士として働くうえで大事なことは何だと考えていますか
まずは、その施設のことをしっかりと知ることが大事だと思います。病院によって目的や機能も違うし、それによって患者様も異なります。もうひとつは、病院の栄養士に限りませんが、まずは仕事ができるできない以前に、挨拶をするとか、感謝の気持ちを相手に伝えることが大事だと思います。
後輩を見ていると、挨拶が元気にしっかりとできない子が多いなと感じます。人の印象って3秒で決まるって言いますよね?なので、人の目を見て元気よく挨拶するだけで印象が変わると思うので、誰でもできること・当たり前のことをしっかりやるということが大切だと思います。
―休日はどのような体制になっていますか
シフト制になっていますので、月の所定日数を休んでいます。
―休みの日の過ごし方は
3か月ぐらい前からパーソナルトレーニングを始めて、運動に力を入れています!年齢とともに体力や筋力が衰えてくるじゃないですか。だからいつも健康で、綺麗でいたい思いと、運動習慣をつけることが日々のモチベーションにつながってくるという思いで、始めました。
―とても意識が高いですね
仕事をしていくなかで、運動不足やストレス解消にもなるよう、今年の1月に体力作りをしようと決めて実践しました。
―今後栄養士としてどのようになっていきたいですか
短期目標だと、後輩のスタッフたちをクライアントさんなど、病院の施設の方たちとお話しできるように育てていきたいです。私がいなくても業務を回せるように、人財育成やマネジメント業務をしたいと思っています。
その先は、人と関わることが好きなので社内研修の担当など、人を育てる仕事をしたいと思っています。
―ステップアップを考えているわけですね。たくさんのお話ありがとうございました
ありがとうございました。
小野﨑さんは、患者さんのため・現場で働く人のため、常に周りを見ている印象を受けました。自分のことだけでなく、新人の指導にも力を入れていて、「私がいなくても一人で仕事を回せるようにしたい」という言葉からも、本当に自分の仕事に責任感と誇りを持っているのだなと感じました。
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株式会社グリーンハウス
株式会社グリーンハウスは多くの病院から委託を受け、食事の提供を行っています。病院のみならず、給食センターや高齢者介護施設、企業等にもつながりあり、日本の「食」を支えています。栄養士としてのスペシャリストを目指すこともでき、また現場を支えるマネジメント業務へのキャリアアッププランもあり、栄養士の可能性を磨くことができる企業です。
創業は1947年。慶應義塾大学の学生食堂からスタート。現在、国内・海外2500店舗以上を展開。企業、病院、官公庁等から委託を受け、日本はもちろんアジアで食と健康をプロデュース。多くの栄養士を抱え、創業時からの原点である「人に喜ばれてこそ会社は発展する」を理念として、日本の「食」を支えています。
病院の栄養士の役割や仕事内容とは? 病気やケガで入院されている患者さんを「食」という面から支えたいという思いで、病院の栄養士になりたいと考えておられる方も多いのではないでしょうか。しかし、病院で働く栄養士が実際にはどんな仕事をしているのか、どのような役割があるのかイメージしにくいでしょう。ここでは病院で働く栄養士の役割や仕事内容についてご紹介します。
入院患者がいる病院では、法律により(管理)栄養士の設置が義務付けられています。その理由は、食中毒を起こさないための衛生管理が必要なこと、患者さんの治療方針に沿った栄養指導が必要不可欠であることなど、管理栄養士にしかできない大切な業務があるからです。
健康増進法という法律では、「特定給食施設であって特別の栄養管理が必要なものとして厚生労働省令で定めるところにより都道府県知事が指定するものの設置者は、当該特定給食施設に管理栄養士を置かなければならない」と定められています。
■参考サイト:厚生労働省 健康増進法
少し難しい表現ですが、つまり患者さんの栄養管理が必要な医学的な栄養管理や病床数の多い病院では管理栄養士が必要だということなのです。
医療法とは、医師法と同じく、医療制度を支える法律のひとつで、病床数が100以上の一般病院には栄養士が1名以上、特定機能病院には管理栄養士を1名以上置かなければならないと法律で定められています。
■「医療法に基づく人員配置標準について」/厚生労働省より[PDF]
病院で働く管理栄養士の仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。具体的には「栄養部」と「臨床栄養部」に分かれています。※この部門名は各病院で「給食部」「臨床部」などと呼び名が違うことがあります。
栄養部では、基本的に入院患者の献立作成、食材の発注、調理を行います。患者さんの入退院にあわせ、食材の数を発注する大切な仕事もあります。
また、ひなまつりや土用の丑の日など、季節ごとのイベント時には、旬の食材や料理を提供し、入院中でも患者さんに食事を楽しんでもらえる工夫をこらします。
臨床栄養部では、栄養管理が必要な患者さんのために、医療従事者と連携して業務にあたっています。術後の患者さん、栄養状態の悪い患者さんの栄養状態を良くするために、医師や看護師などの医療従事者へのサポートを行います。
また、糖尿病など生活習慣病の改善のために、栄養教室を開催したり個人指導を行ったり、患者さんのサポートをします。
監修企業
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株式会社グリーンハウス
創業は1947年。慶應義塾大学の学生食堂からスタートした株式会社グリーンハウスは、全国の企業、病院、官公庁などから食堂経営の委託を受け、多くの栄養士が勤務しているコントラクトフードサービス(給食)会社の大手。創業者の田沼文蔵氏は昭和49年に設立された、(一財)日本給食サービス協会の初代会長を務めるなど、委託給食という分野においての草分け的存在です。