栄養士のお仕事大百科

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栄養カウンセリングの目的や技法とは?

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管理栄養士や栄養士などの栄養学の専門家が、健康面や栄養面などで不安や悩みを抱える人に対して行う栄養カウンセリング。ここではその栄養カウンセリングの目的や技法についてまとめています。

栄養カウンセリングの目的:
食生活改善・栄養管理のサポート

臨床心理士や心理カウンセラーが、相談者の悩みに対して相談やアドバイスに対応するように、栄養カウンセリングは栄養士や管理栄養士などが行う栄養カウンセリングです。栄養学的な観点からアドバイスや相談に応じ、食生活・栄養管理の改善をサポートすることがひとつの目的です。

日常的な食生活の中で不足しがちな栄養についてのアドバイスや、健康維持を目指せるよう具体的な提案を行うなど、内容は相談者によって異なります。そのため栄養カウンセリングをするには、相談者の気持ちや想いに寄り添いながらヒアリングを実施し、事前情報や相談者との対話で得た情報に基づいてアドバイスをする必要があります。

栄養カウンセリングの技法

栄養カウンセリングの技法について考える上で、心理カウンセリングで活用されている基本的な技法が役立ちます。

カウンセリングや精神的なケアを行う上で重要なことは、相談者や患者との対話を通じて信頼関係を構築することです。信頼を築くためには、「傾聴・受容・共感的理解・要約」といったポイントを意識した対話が大切です。カウンセリングを行う前にそれぞれのポイントを把握しておきましょう。

傾聴

傾聴とは、文字通り相談者の話や語る内容に耳を傾けて、本質・本心の理解に努めることです。

まずは相談者に悩みを話してもらい、ゆっくりとその内面にある本心を共有してもらえるようにアプローチをします。そのためにも、カウンセラーの立場にある管理栄養士・栄養士が一方的に質問して回答を求めるやりとりは避けるのがベターです。

栄養士としては、適切なアドバイスをするためにも確認したいこと・聞きたいことは多いはず。しかし、栄養士の側から質問して回答する関係が固定化されると、用意した質問以外で相談者が悩みを抱えていた場合、その把握が難しくなってしまいます。

カウンセラーはリラックスできる環境を提供し、相談者が「この人なら自分の話を聞いてくれる」と感じられるよう誠実に向き合うことが大切です。

受容

相手の話を傾聴した上で、その想いや言葉をカウンセラーの側が中立的立場で聞き、あるがままを受け止めるのが受容です。

人間は多様性を備えた生き物であり、人それぞれに思想や感情が異なります。そのため、対等な立場で交流していく中で意見や主張の対立が生じたり、間違いを指摘し合ったりすることもあるでしょう。

しかし、栄養カウンセリングはあくまでも栄養士がカウンセラーとして、相談者の悩みや不安へ寄り添うための時間です。そのため、相談者の言葉・想いを聞いた上で、その内容を受け止めて、批判も否定せずに相手の心や考え方を受け入れることに努めましょう。

共感的理解

相談者が抱いている不安や悩みなどの感情について、自分なりに感じ方をイメージし、相談者がどのように感じてどのような気持ちになっているのかの理解に努めるのが「共感的理解」です。

相談者が抱いている感情や想いに共感し、どうしてそのような状態になっているのか、あるいはどんな気持ちで栄養カウンセリングを受けているのか理解することで初めて、相談者の本心に向き合ったアイデアを共有できるチャンスが生まれます。

要約

要約とは、単に相談者の話をまとめる工程ではなく、相談者自身が自分の本心を整理できるように分かりやすく言語化することを意味します。

相談者の内容を傾聴し、受容した上で、共感的理解に基づいて要約した内容を言語化し、相談者へ返すことにより、互いの想いを共有して信頼関係の土台が構築されていくでしょう。

栄養カウンセリング時の基本姿勢

栄養カウンセリングにおいて忘れてはならないのは、カウンセラーとして話を聞く栄養士はただ相談者に語らせるだけではない点です。会話の内容に共感を示し、仕草や態度などから常に情報を収集する必要があります。

例えば、言葉で語っている内容と、実際に肌や爪、体の様子から類推されることに明らかな差違があれば、その相談者はまだ言葉にできない何かを抱えている可能性があります。本当に信用できるカウンセラーかどうかを考えている段階の可能性もあるでしょう。

相談者と接する際には、身だしなみを整えて偏見を抱かれにくい柔和な態度でいることを基本としつつ、相談者の意見を尊重しましょう。そのうえで、相談者のプライバシーや自由意思を考慮しながら、よく聞き、よく見て、観察すると同時に相談者の生活が良くなることを想像し、心と向き合う姿勢を忘れないようにしてください。

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