栄養士のスキルアップに必要なものとは

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栄養士として活躍し続けていくためには、スキルアップが欠かせません。新卒の方たちはこれから社会に出て栄養士としてのキャリアを積んでいくことになりますが、スキルアップする方法にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。

栄養士にはスキルアップのチャンスが多い

栄養士のスキルアップというと資格取得が頭に浮かぶと思いますが、資格だけではなくさまざまな研修制度やセミナーを受講するだけでも、スキルアップは可能です。学ぶ機会が多く用意されているということは、それだけ成長するチャンスが多いとも言えます。


栄養士に不可欠な学びの精神

大学や短大、専門学校などで資格取得のために必死に勉強してきたと思いますが、栄養士という職業はとくに、生涯学習・生涯教育の要素が強い職業です。

そのため栄養士の資格取得後も学べる仕組みがいくつもあり、仕事をしながらでも勉強を続けることが可能です。

女子栄養大学生涯学習センター(※1)や大妻女子大学家政学部管理栄養士スキルアップセンター(※2)のように、大学も栄養士のスキルアップ推進に注力しています。

セミナーではどのようなことを学べるのかについて、具体的な例を見てみましょう。

栄養士向けの各種セミナーで学べること(例)

ある団体が主催している栄養士向けのセミナーでは、セミナーの具体的な内容の大前提として、栄養士としての「専門性」よりも、「社会性」や「人間性」が大切であると説いています。栄養士という仕事はサービス業である以上、「専門性」はさることながら、「社会性」や「人間性」が土台に置かれるべきという考え方は、とても説得力があると言って良いでしょう。

そのような考え方をベースに置きつつ、この団体では、セミナーを【ビジネススキルアップセミナー】と【栄養士スキルアップセミナー】に大別し、具体的に次のような講座を開催しています。

【ビジネススキルアップセミナー】

  • 在宅ビジネスのノウハウ講座

    栄養士として在宅で働く方に向け、在宅ビジネスの基本を指導しています。

  • スケジュール管理講座

    栄養士に限らず、さまざまなビジネスに共通する大切な要素として、スケジュール管理の具体的な方法を指導しています。

  • メール活用講座

    メールを活用したコミュニケーション法や情報発信法を学ぶことにより、より効率的なビジネス展開を目指します。

【栄養士スキルアップセミナー】

  • 栄養相談講座

    クライアントからの栄養相談への対応等、栄養士としての基本動作を指導します。

  • アドバイス作成講座

    個々の相談者への適切なアドバイス作成法を、具体的なフォーマットを使って指導します。

  • セミナー講師スキルアップ講座

    セミナー講師を目指す方や、現役のセミナー講師を対象に、講師としての専門性や所作を指導します。

なお、このセミナーを主催している団体では、具体的なスキルアップセミナーのほかにも、仲間との出会いの場を提供する目的で「交流会&イベント」も開催しています。

同じスキルで同じ夢を目指す仲間たちとの出会いは、夢の実現の力強い後押しとなるもの。その意味において、「交流会&イベント」もまた、栄養士としてのスキルアップに向けた大事なセミナーのひとつ、と考えられるのではないでしょうか?

栄養士のスキルアップの原動力

次の3つが備わっていれば、より栄養士としてのスキルアップにつながります。

  1. 食への探究心
  2. 調理スキル
  3. サービス精神

それぞれについて、具体例を交えながらイメージしてみましょう。

1.食への探究心

栄養士の仕事は、人間の食という行動が前提にあるからこそ成り立つ仕事。そうである以上、一般の人よりも栄養士は、食という行動に強い関心や探求心を持つべきでしょう。もとより、食に対して強い探求心があったからこそ栄養士を目指した、という人も多いのではないでしょうか?

食に対する探求心の強い人は、栄養バランスを意識するだけではなく、常に、少しでも多くの人に「おいしい」と思ってもらえる料理を意識しています。そのために、さまざまなメニューや調理方法に習熟しようと努力しています。盛り付けにも、さまざまな工夫が見られます。

他人に料理を提供するだけではなく、旅行先などでオフの時間を利用して、流行りや最新のレストランに出かけたりなど、みずから積極的に食体験を積む人も多いようです。

2.調理スキル

栄養士と調理師は別々の仕事ですが、実際の仕事の現場では、栄養士が調理をすることも少なくありません。自分のイメージした料理を形にするためには、一定の調理スキルが必要になる、と考えておきましょう。決められた時間内に多くの調理を作らなければならない場面では、単なる調理スキル以外にも、豊富な調理経験に基づく手際の良さが求められることもあります。

ただし、中には「調理には興味があるけれど、自信がない…」という方もいるかもしれません。そのような方でもご安心ください。栄養士養成講座の中に施設での調理実習が入っているので、ほとんどの方は、無理なく一定の調理スキルを身に付けることができます。

3.サービス精神

前述のように、栄養士を目指すのであれば、栄養と食への知識が必要であり、また日常から積極的に食に関わろうとする気持ちが必要です。

また、献立を考え、それを調理師に調理してもらうにも、イメージを形にするには、調理技術や知識も必要です。

食事とは、単に栄養補給・エネルギー補給を目的とした行動ではないからです。人生を豊かにする楽しみの一つとして、食事は毎日の大事なイベントのひとつなのです。

だからこそ栄養士には、食事をする人たちに対して、少しでも「おいしい」「楽しい」と思ってもらえるようなサービス精神が求められるのです。

おいしい料理を提供して「人を喜ばせたい」「楽しい時間を過ごしてほしい」など、栄養に関する知識を生かすことで人の役に立ちたいというサービス精神も、栄養士としてのスキルアップの原動力となります。

コミュニケーション能力も栄養士に必須のスキル

栄養士の仕事には献立の作成や栄養指導の資料作成などといった事務系の業務もありますが、人とのコミュニケーションも重要な要素です。机上の勉強だけでは身につかないコミュニケーション能力を磨くことも、栄養士のスキルアップには不可欠です。

新卒で栄養士経験のない方にとってもしかしたらこのコミュニケーションスキルを向上させるのがいちばんの難題かもしれませんが、栄養士に限らず社会に出たばかりのときには試行錯誤を重ねながら、少しずつスキルアップさせていくもの。セミナーや研修などで学ぶだけでなく、実際の業務で経験したことによってスキルは向上していきます。

コミュニケーション能力を上げるための具体的な方法(例)

コミュニケーション能力を上げるための方法や心構えとして、あるアナウンサーは次の3点が大切だと説明しています。

  1. 発信力
  2. 受信力
  3. 気付きの力

これら3つの要素のうち、どれかの要素にかたよらないことが大切だそう。すべての要素のバランスが整っている人が、「コミュニケーション上手」と言われるそうです。その中で、栄養士にもあてはまりそうな要素をそれぞれ見てみましょう。

1.発信力

他人に情報を発信する能力のことを、発信力と言います。

発信の頻度や量が少なすぎると、他人はあなたの意志・考えを理解することができません。逆に発信の頻度や量が多すぎると、他人はあなたのことを「人の話を聞かない人」と認識するかもしれません。

発信は、少なすぎても多すぎてもダメ。周囲の反応や表情を見ながら、適切な発信力を維持するよう心がけます。栄養知識を発信する際に参考になりそうです。

2.受信力

他人からの情報を受信する能力のことを、受信力と言います。

受信の感度は強ければ強いほど良いものですが、受信ばかりして発信の頻度が少なすぎると、「人の話をよく聞いてくれるけど、何を考えているのか分からない人」と思われるかもしれません。逆に受信よりも発信にかたよってしまうと、「他人の話を聞かない人」と思われる可能性があります。

企業内、各種団体内、施設内、学校内等、利用者が何を欲しているのか、何を必要としているのか、そこから、栄養士として何を発信していくか、そして、一緒に働く方々とのやり取りなど、受信力というのは栄養士にもやはり大切なコミュニケーション力です。

3.気付きの力

他人の本音や、他人自身が気付いていない本音などに気付く能力のことを、気付きの力と言います。気付きの力は、バランスのとれた発信・受信を通じて養われるもの。どちらかにかたより過ぎず、前述した発信と受信の適切なバランスを意識し続けることで、徐々に気付きの力が上がっていくとされています。栄養士としての「人間性の向上」につながるのではないでしょうか。

Web上でも見つけられる”スキルアップの種“

スキルアップや資格取得のために研修や有料セミナーに参加する時間を確保するのはなかなか大変ですが、WEB講座を活用して自宅で学ぶことも可能です。有料配信の動画や会員登録して学ぶ機会が獲得できます。以下にいくつか事例を紹介しておきます。最新の情報は必ず各公式サイトで確認しましょう。

かわるPro

株式会社リンクアンドコミュニケーションが運営する「かわるPro」(※3)では、有料のWeb講座を配信しています。1講座20~40分程度の講座で費用は800~1,000円。講座で使用した資料がダウンロードできるだけでなく、講師に疑問点を直接質問できるという特典もあります。テーマは多岐にわたっており、高齢者の栄養食事指導の基本やキャリアアップのコツ、論文検索術など目的別に講座が選べます。

健康サイクルWeb講座

SGS総合栄養学院(※4)が提供している有料のWeb講座です。全58話・約18時間の講座で費用は25,250円。 SGSが提唱する「健康サイクル」をベースに、「栄養学」「生活習慣病」「食べ物と健康」の3つの視点からSGS代表の安部隆雄氏が講師を務めています。WEB上にプログラムとサンプル動画が公開されていますので、興味のある方はSGSの公式サイトを確認してください。

《参考サイト》

(※1)女子栄養大学生涯学習センター 社会通信教育「栄養と料理講座」
https://www2.eiyo.ac.jp/llsc/distancelearning/course.html

(※2)大妻女子大学家政学部 管理栄養士スキルアップセンター
http://www.home.otsuma.ac.jp/food/skillup/

(※3)かわるPro  Web講座
http://kawaru.biz/kouza/

(※4)SGS総合栄養学院 健康サイクルWeb講座
https://sgs.liranet.jp/kenkou/cycle/future.php




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